物置きに住むということ・2nd season

チラシ裏を、ふたたび。

掃除をするということ。

今日ある、ドラマのタイトル、
「【最下位!受付嬢に転落でトイレ掃除!私も会社休みたい】」。
 
べつに攻撃するわけでもないけど、たまにはまじめな話を書いてみる。
 
前に行ってた会社は、接客業と技術系を両立させないといけない、
まあ難しい仕事だった。
お客に嘘をつくのが絶対に嫌だったので、会社から、上司から、いじめを食らった。
そりゃすさまじいものだった。
で、抵抗してた。
 
どうやって抵抗したか。
「いじめられても絶対に欠勤しない」
「出勤日はひとより(後輩よりも)40分早く店に出て、掃除をきっちりして、
空調もしっかりかけて、皆を迎える」
この二つ。
今はこの会社、辞めてしまったけど、勝ったと思ってる。
 
「掃除なんかパートのおばちゃんでもできる」
そんなことを言う上司がいた会社、今は残念ながら低迷なさっておられるよう。
 
********
 
亡くなられた、大西良慶師、京都清水寺貫主の著書に、
「ゆっくりしいや」というのがあって、座右の書であるのだが、
その中に、
 
「昔お釈迦さまのお弟子さんに、周利槃特さんというかたがおられた。
この方がどうも物覚えが悪くて、どうしてもお釈迦様のお話を理解できない。
お釈迦様はおっしゃった。
 
『毎日、門の前を「心のチリを払おう」といいながら掃除しなさい』
周利槃特さんは言われたとおりに毎日、毎日、「心のチリを払おう」と
いいながら、掃除した。
それだけで、周利槃特さんは「悟り」を得て、お釈迦様のいちばんの弟子になったという。
 
自分はこの話が大好きだ。
自分もADHDとか、軽いけど自閉症があって、映画なんか一回見ただけでは
筋がわからないので何回か見る、そのくらい、理解力が悪い。
だから、掃除だけでもと自分で決めて、がんばったんだ。
 
掃除してると見慣れた職場がちがう空間に見えてくる。
ああ、ここ悪いわ。初めてr来た人からみにくい。
商品や棚が汚れてる。この導線はよくない。いろんなことに気付く。
よくマンガやドラマなんかで掃除のおばちゃんが、
いちばんその会社を理解してたって言うのがあるけど、それはたぶん本当だ。
 
自分の家や部屋は自分で掃除、が当たり前。
みんなで使うみんなの職場を掃除してみると、いろんなことが見えてくる。
この間亡くなられた、「餃子の王将」の社長さんは、早く会社に出てきて掃除していて、
その時に亡くなられた。
次に社長さんになられた方は、会社の掃除をなさっておられるかなあ、と思う。
もしなさっておられるなら、王将はいい会社のままだと思う。
 
みんなが、いや上司になるほど、すすんで掃除をする職場はいい職場だ。
こればっかりは無理強いしても絶対に無理なので、自分はいつも「職場の掃除をするよ」と、
言い聞かせながら仕事してるし、ほんとに掃除してる。
 
「俺はもう掃除しなくてよくなったんだ」って思った瞬間、
自分も、そしてその会社、部活、あらゆる組織の質が下がる。
日本人の皆さん。職場の掃除、自分がしようって思ってますか。
 
よろしくおねがいします。